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アニメに学ぶ心理学

2015年10月29日 category : スタッフおすすめ本 

アニメに学ぶ心理学 『千と千尋の神隠し』を読む

愛甲 修子(著)

★ジブリのアニメ作品には、現代の心理学が対象とする課題がいたるところに埋め込まれている!
★作品を精読することによって、そうした課題をあぶり出すユニークな心理学入門。
★『千と千尋…』からは主に、思春期というテーマ、PTSD(心的外傷)・トラウマのテーマ、愛着障害のテーマを読み解いていく。

 

『千と千尋の神隠し』は、スタジオジブリの長編アニメーション映画。監督は宮崎駿。2001年7月20日に日本公開されて大ヒットした。

小学生の千尋は、両親と共に引越し先へと向う途中、森の中の奇妙なトンネルの先に広がる無人の街に迷い込む。
しかし、そこは八百万の神々が住む、人間が来てはいけない世界だった。食べ物屋で無断で食事をした千尋の両親は豚にされてしまい、彼女自身も消えそうになるが、千尋はこの世界に住む少年ハクに助けられる。

湯婆婆は、八百万の神々が客として集う「油屋」という名の温泉宿の女主人で恐ろしい魔女だった。
ハクによって、この世界で仕事を持たない者は、湯婆婆によって動物にされてしまうと教えられた千尋は、湯婆婆に仕事をもらえるように頼み込む。

千尋は、名を奪われて「千(せん)」と新たに名付けられ、油屋で働くことになる。

ハクと千尋につきまとう妖怪カオナシや湯婆婆の姉、銭婆との関わりの中で、千尋は両親を助けてもとの世界へ帰る方法を見つける事ができる。

この物語は、千尋の成長を描いた物語だと思う。冒頭の千尋は車の後ろの席に寝ころがるグータラな少女。しかし物語の最期は凛とした少女に変わっている。
架空の世界の話なので、このような強烈な境遇におかれることは現実にはないと思いたい。でも、考えてみれば、我々が置かれている現実はもっと切実で厳しいものでは無かろうか。
子供だけでなく、大人にも生きる力を与えてくれる作品だと思う。

さらに本書は心理学的な立場からこの物語を紐解くと言う。

たとえば、
子どもでも大人でもない思春期の世界~トンネルは思春期の入り口。
自己喪失~湯バーバが相手の名を奪う意味。
大人の条件~仕事を持たないものは動物にされてしまう。
過食する人~カオナシの大食い。
自己の確立~豚の中に両親はいない。
ストーカー~余計なお世話をするカオナシ。
といった項目が並んでいる。

心理学の入門書として、様々なエピソードから現代心理学の課題が見えてくるといったところだろうか。


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