慌ただしい隙間時間に懐かしい太宰治にふれる
いよいよ今年も最終週、明日か明後日で年内の仕事は終わりというところも多いのでは(⌒▽⌒)
ニュースでは半数以上が帰省の予定は無いというアンケート結果が出ていましたが、それでも人の動きはいつもよりは多くなるはず…変異ウィルスも気になるところ、いつも以上に注意しながらの年末年始ではありますが無事に年越しをいたしましょう。
若い頃に夢中になった作家さんの名前を聞くと、いまだに胸のどこか奥の方がギュッとなります。そんな作家さんの中でも特に影響力があるなぁと思うのが「太宰治」あれだけ夢中になりながら、どこかできっちりとお別れし、それでもたまにどこかで見かけると気になる…2019年に開催された「太宰治 創作の舞台裏」日本近代美術館の図録が手元にあり、読むとはなしにパラパラと…(今年も文学関係の施設で巡回展をしているもの)
太宰が創作をしていた時期は戦前、戦中、戦後。読んでいた頃にはあまり戦争の色を感じなかったのですが、図録を見てみると戦中は日本軍の検閲が入り、戦後はGHQの検閲が入るという複雑な事が起きていたよう。
「冬の花火」「パンドラの匣」なども検閲が入る前と後の出版があるようなので、これは比べて読んでみたい!
図録には「斜陽」や「人間失格」の貴重な原稿や写真もあり、ひと時「太宰ワールド」に浸った冬の日でした。
先日初めて読んだのがチェコ文学
「約束」イジー・クラフトヴィル著:阿部健一訳/河出書房新社
プラハに次ぐ都市ブルノが舞台、ナチス・ドイツの保護領時代。秘密警察の尋問中に自殺した妹の仇を討つべく建築家のカミルは復讐を決意、狂気に満ちた計画は偶然見つかった地下室から、あらゆる人を巻き込んで…(現在巨大な地下迷路は観光ツアーにもなっているようです)
帯には「チェコ・ノワール」の文字も(ちょっとグロい場面も有)、後半はたたみかけるような内容で一気読みしてしまいました。
さて今年も残すところあとわずか…エコブックスでは12月31日〜1月3日までが年末年始休業となっております。
皆様におかれましても良いお年をお迎えください。また来年もどうぞよろしくお願いいたします。